自治行政の独自性
自治体の行政が、国の行政との対比において、どこが、どのように違うか、その独自性を捉えることは「自治体行政学」の形成にとって不可欠な作業です。
この独自性の故事来歴をたどる歴史研究はもとより大切ですが、それは別の機会に譲るとして、以下では、ひとまず現行制度との関連で、その顕著な側面について簡単に触れることにしましょう。
いわば自治行政がどのような諸条件の下におかれているかを解明するための着眼点の提示です。
ここでは自治行政といっているが、当然ながら、地方政府としての自治体の特色に言及することにもなります。
まず第一は、行政部(執行機関)における最終的な意思決定点の相違です。
いうまでもなく、国では合議制の内閣であり、自治体では公選・独任の首長です。
次に分担管理システムについて。
通常閣議に上程される事案には、いわば親元、つまり主務大臣・所管省庁.主管課があり、それは、必要に応じ省庁間調整を経て事務次官等会議にあげられ閣議に回付されます。
国では内閣法に基づき各行政分野ごとに分担管理の原則がとられ、各省庁ともそれぞれに自治領分をもち、相互に分立割拠しています。