自治行政の独自性 3
これに対して、独り直接公選で選ばれる首長は、執行機関の頂点に立ち意思決定を下すことができます。
実際には、都道府県には副知事・出納長、市町村には助役・収入役というヨーロッパ大陸系ともいうべき議会承認の役職がおかれ、執行機関としての最高首脳部を構成しているが、公選首長の意向は圧倒的です。
この点にかぎり、合議体である内閣に比べ、はるかに政策を統合することは容易であるということができます。
もちろん自治体の組織にも、国の各省庁のように一定の自治領分(分掌事務)の定まっている局部がおかれており、その間の調整を必要とする場合も少なくないのです。
しかし、必要ならば組織の改廃によって新たな政策対応や政策調整を組織的に解決することは国に比べれば相対的に容易です。
現に自治行政にセクショナリズムの弊害が生じているかなりの部分は、実は国の各省庁がその都合で事務を機関委任し、使途特定の補助金を配分する集権的しくみを持続していることに原因があるといえます。
独任で公選の長は、代表と責任を一身に体現し、職員による補佐機構を掌握することによって、もともと、自治行政に強い求心力をつくり出すことができるのです。